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作業負荷をリアルタイムで測る
人間が作業をしている時にどのくらい余裕があるかを示す一つの目安が、作業負荷だ。作業負荷が高ければ他のことをする余裕もないし、だいたい今やっている作業でもエラーが起きる可能性が高い。

作業負荷はコンピューターのCPU使用量とほぼ同じ案と言える。ウィンドウズXPであれば、CTR + ALT + DELを押して、パフォーマンスのタブを開くとCPU使用量がリアルタイムで見れる。

今回の研究は人の作業負荷をリアルタイムで見ようと試みたもの。

この研究者は12個の様々なリアルタイム測定値が作業負荷をどのくらい予測できるかを調べた。下のグラフのX軸が12の測定項目で、Y軸の高さが高いほどその測定項目が作業負荷を予測できる。3人の被験者、1,2,3、を使った実験だったが、この実験では個人差が大きく、3人とも一致した項目(例えば項目3)もあれば、3人ばらばらの項目(例えば項目7)などもあった。

GUHE.jpg


X軸の項目1は心拍数だ。被験者1の場合は心拍数が非常に高い確率(0.9)で作業負荷を予想していた。しかし被験者2と被験者3では心拍数は低い確率(0.25程度)でしか作業負荷を予想しなかった。

面白い結果としては、測定項目3のマウスを握る時の指の力の入れ具合が作業負荷を如実に予測しており、3人の被験者とも0.85以上の予測関係を示した。

個人差が大きいものの一般的な結果として、作業負荷が高くなるほど、まばたきが減り(項目5)、頭を動かす回数が減り(項目11)、口を開ける回数が減り(項目10)、心拍数が上がった(項目1)。

応用性が高く、即実用できそうな面白い研究だな。例えば車を運転してる時にハンドルにセンサーを仕込んだりして上記の幾つかの項目を測る。で作業負荷が高いと判断されたら運転者はそれ以上の物事を処理できない状態だと思われるので、車は自動的に速度を落として安全を確保する。とか、教育の現場なら生徒の反応をリアルタイムで見て、作業負荷が高くなれば、教師は授業の速度を落として生徒が付いて来られるようにする。とか、人と打ち合わせをしてる時に、口の開け方や目の反応を見て相手の作業負荷具合を見極める、とかね。

この研究を見ると、ポリグラフ(嘘発見器)の研究を思い出すな。原理は似たもので、体の反応から人の脳の活動を見るもの。ただし嘘発見は正確性が低い。その話はまたの機会に。

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元の論文:Markus Guhe et al. (2005) Non-intrusive measurement of workload in real-time. Proceedings of the human factors and ergonomics society.

検索キーワード:心理学、認知心理学、2-BACK TASK, nasa-tlx, multiple resource theory, c. wickens 1992. cognitive workload, task load, ACT-R, Bayesian Network modeling,
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2007/10/01(月) 08:15:42 | 心理学ってすごい?

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