
携帯電話での会話は運転に悪影響を与える。特に視界が狭くなるので、周りへの注意が払われなくなるという。
この実験では頭を使う別の活動(認識活動)をしていると、運転の精度に変化があるかを調べた。この別の活動は、単語を覚えたり、算数の計算をしたり、携帯電話で話すなどの活動。
これによると、こういった頭を使う別の活動は運転に悪影響を及ぼした。特にトンネル・ビジョンと言う現象が起こった。トンネル・ビジョンとは視界が狭くなり、まるでトンネルの中を運転しているかのように視界の中心にしか神経が行き届かなくなり、それよりも周りにある物に何かの変化が起こっても気付かない現象。
このトンネル・ビジョン現状は携帯電話での会話が終わった後もしばらく続いていたと言う。この研究者は、携帯電話の会話の後も、人は会話内容について思案するので、それがトンネル・ビジョン現象の継続として表れ、運転に悪影響を及ぼすのだろうとしている。
この実験結果を踏まえてこの研究者は、携帯電話禁止区域を作ることを提案している。つまり、比較的に安全な道路ではトンネル・ビジョンで視界が狭くなっても事故は起こりにくい。なので携帯電話を使っても問題は小さい。しかし交通量が激しい道路ではトンネル・ビジョンは事故に繋がりやすいので、携帯電話も禁止されるべきだろう、と。
基本的にはこの実験も、提案もとても良いと思う。携帯で話している時は他のことに注意を継続して払ってなんかいられないもんな。でも疑問は、携帯の会話で思案することがトンネル・ビジョンを引き起こすのなら、普通の会話で思案しても同じ問題が起きるはずだよな。そうすると、同乗者との会話も事故率を上げるのだろうか?その辺を知りたいね。
元のニュース(2002年):URI study on cell phone use attracts national attention
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