
ソニーの未来のゲーム機では感覚器官に頼らずに脳と直接情報のやり取りができるかもしれない。現在ゲームには視覚と聴覚が使われているが、脳を直接刺激することにより全ての感覚を使ったゲームが開発されるかもしれない。
数年前(2000年?)にPS2(プレイステイション2)の宣伝の一環でPS9の映像を見た方も多いと思う。この動画によるとPS9では仮想現実(バーチャル・リアリティー)みたいなことを直接的に脳で感じる(テレビスクリーンで見るのではなく)ことができるようになっている、という将来像だ。ソニーはこれを実現するために脳を研究しているそうだ。
科学雑誌の記事によると、信号で脳を刺激して疑似体験を脳に経験させることをソニーは目指しているらしい。この刺激により、目が物体やスクリーンを見なくても、脳には何かを見たように感じる。同じように、音、匂い、味、それに触った感覚も脳は体験できる。
電極などを脳に挿すのではなく、外部から刺激する。記事には書いていないけれど多分、頭に被ったヘルメットのようなものから信号を出すのだろう。外部から電極を挿さずに脳を刺激するには2種類あって磁場を作る方法と超音波を使う方法。超音波の方が細かい刺激を作り出せるので、ソニーは超音波刺激を研究しているとのこと。
心理学の研究ではまだそんな未来の研究はされていない。でも理論的には可能だろう。脳に刺激を与えれば疑似体験をするのは本当だ。十年や二十年でできるものではないだろうけれど、とても面白い研究だと思う。期待しているよ。
元の記事:New Scientist. April 2005, Arpil 9. p.10.
PS9の宣伝動画
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