短期記憶のこの限界のために、人は無関係の物事を無視する能力が必要になる。逆に言えば、関係ある情報を選択する能力(注意を向ける対象を見極める能力)だ。自分にとって大事な情報を選択するというこの能力には個人差がある。そしてこの能力は、記憶の能力の中でも特定のものの容量によってかなり予測できた、というのがこの論文の内容。
これは是非とも読んでみたい論文。今は学期末で忙しくて読む時間が無いけど。
学校の成績が良いとか悪いとか言うのは、何に集中して聞くべきかが分かる能力なのかもしれない。この研究を元に将来は、然るべき物に注意を向けやすいように教育を変えていくことで人がより学びやすい環境なんてできると嬉しいな。
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関連する本:

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元のニュース:
Nature 438, 500-503 (24 November 2005) | doi:10.1038/nature04171Neural measures reveal individual differences in controlling access to working memory
Edward K. Vogel, Andrew W. McCollough and Maro G. Machizawa
3人目の研究者の名前はこの分野で偶に見るけど、日本の人なんだな。
彼のウェブ:
Maro G. Machizawa
雑誌ネイチャーに論文が掲載されるなんてすごい実績。臨床心理学から認知心理学に移った人なのかな。今後も追ってチェックさせてもらいます。
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過去の関連する記事;
心理学の実験。集中力を測る。(しんりの手)
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