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【ブログの実験】検索用として過去の文章を一括表示
テスト。ブログの検索機能が貧弱なんで、過去の記事の文章をまとめて一箇所に置いてみる。このファイルを特定のキーワードで検索をすれば探している記事が見つかるはず。まだ準備中で未完です。

psychnotelog1.txt
これはうまくないなぁ。2005年の1月2月だけでテキスト・ファイルの大きさが140kbだ。このブログでアップできるファイルの大きさは250kbまで。どうしよう。
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【記憶】海馬は空間記憶、尾状核は習慣記憶。
packardmaze.jpg


記憶には少なくとも2系統があるようだ。空間認知の記憶と、習慣から覚える記憶。

海馬系統(hippocampal system)は空間認知に関わる記憶に重要な部位だ。空間認知は場所を覚える記憶とも言える。例えば上の迷路でネズミ(rats)を使って実験する。食べ物が場所「A」にあることを覚えさせれば、「B」から迷路を始めても「D」からでも、ゴール「A」をそのネズミは覚えている。これが空間認知の記憶だ。

海馬と空間認知の記憶の関係には裏付けがいくつかある。海馬に特殊な薬(glutamate)を注射すると空間認知の成績が良くなる。また、海馬に損傷を与えると空間的な学習に支障をきたす。


尾状核(caudate nucleus)は習慣から覚える記憶に重要な部位だ。上の迷路で言うと、「D」から迷路を始めて餌が「A」にあることをネズミに学習させる。餌を求めて左に曲がる習慣を覚えるので、「B」から始めさせるとやはり左に曲がって「C」に行ってしまう。これが習慣記憶だ。

尾状核に薬(glutamate)を注射すると習慣記憶の成績が良くなる。また、尾状核に損傷を与えると習慣記憶も損なわれる。そしてここに損傷があると、ネズミは別の記憶回路(海馬の空間記憶)に頼るようになる。つまり曲がり方を覚えるのではなく、ゴール地点を覚えるようになる。

面白いことに習慣学習の能力を比べると、海馬系統に損傷のあるネズミ(rats)の成績が普通よりも良い。これはつまり海馬は時に記憶(特に習慣学習)を邪魔していることを指し示している。


この研究者はさらに感情と記憶の関係も調べ始めている。普通の環境(ストレス無し)ではネズミは空間学習をまず使い、そして習慣学習へと移行する。それが、ストレス下では最初から習慣学習しか使わない。ちなみにストレスは不安を誘発する薬をヘントウ体(amygdalas)に注射して作り出した。

この結果から見るとこんな可能性が見える。不安性の患者たち(強迫神経症、obsessive-compulsive disorder)は習慣学習ばかり使うかもしれない。まだネズミの実験の段階なので応用の実用性には疑問が残るが。


というのがこのニュースの内容なんだけど、とても面白いです。記憶はすべてが海馬によって同じように処理されるのかと思っていたけれど、記憶の内容によって海馬に深く関わったり浅く関わったりするんだな。そしてもうひとつの重要な部位「尾状核」というのも覚えておこう。

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関連する過去の記事:
海馬は記憶の形成と再生に使われる(しんりの手

新しい記憶を覚えられなくても習慣は覚えられる(しんりの手

海馬を切除しててんかんも直って、学習もできる(しんりの手

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関連するウェブ:
マインドマップなどの視覚系情報処理が有用な理由(技術士(化学部門)CANのブログ)ここでは海馬についてもう少し詳しく説明されている。

引用元:雑誌「Monitor on Psychology」October 2004, p.40-41.

検索キーワード:心理学、認知心理学、Mark Packard, Texas A&M University, 短期記憶、長期記憶、作動記憶、生物心理学、比較心理学、
運転中に携帯を使うと事故率4倍は反応速度や不注意性盲目のせい
strayerdriving.jpg

車を運転しながら携帯電話を使用すると事故を起こす確率が非常に高くなる。それはなぜだろうか、という研究のニュース。

ユタ大学の110人の大学生を被験者として使用。擬似運転の機械(ドライビング・シミュレーター)で運転をさせ、被験者には時にはハンズフリー携帯電話(つまり手に持たないで使うタイプ)を使用してもらった。

==過去の実験で見つけたこと==
1.携帯電話を使用中は事故に繋がるような運転になった。

2.携帯は手に持つタイプでも手放しで使うタイプでも運転に同等の悪影響を与えた。

3.携帯の会話は運転に悪影響だが、ラジオを聴いて理解することや同乗者と会話することは運転に差しさわりが無かった。


==今回の実験で見つけたこと==
4.運転に専念する者に比べて、携帯電話(ハンズフリー)を使用中の運転者は前走している車にぶつかる(オカマを掘る)、ブレーキの動作が遅れる、またはそれを防ぐために車間距離をより多くとる、などの行動が見られた。

5.運転に専念する者に比べて、携帯電話(ハンズフリー)を使用中の運転者は道端の広告看板の記憶が悪かった。

6.尚、上記について、携帯電話(ハンズフリー)を使用している者も使用しない者も同等の時間だけ目線を広告看板に向けていた。なのでこれは記憶(の記銘、保持、想起など、または物の認識)の問題だ。

この研究者はこれを「注意不足型の盲目」(inattention blindness)と呼んでいる。
まとめると携帯電話で会話している運転者は運転能力がいろいろな面で劣る。目に映ったものを認識していない時があるので、赤信号や歩行者に気づかない時もあるし、反応速度も遅くなるので前走する車にぶつかる時もある。こういった要素のため、携帯電話中の運転は事故率が4倍という結果に繋がるのだろう。


随分と用意周到な実験だな。一研究者として単純に尊敬するよ。特に項目の5から6に掛けてしっかりと研究しているのが良くできていると思う。広告看板に目を向けていてもそれを(おそらく)記憶記銘せずに見過ごしている(厳密に言うと見てはいるか)というのが面白いね。これが広告看板でなく交通標識などでも見過ごしちゃうのかな。それは危険だな。

心理学がこういった原因を究明するのに役立つのは嬉しい。これが更に運転する人を啓蒙したり法律の改正(運転中の携帯電話使用の一部規制)などに繋がって、交通事故が減っていくと良いね。

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元のニュース:Cell Phone Users Drive 'Blind'
Study Explains Why Hands-Free Phones Just as Bad as Hand-held


論文(PDF)cell phone-induced failures of visual attention during simulated driving

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関連する過去の記事
ハンズ・フリーでも運転中の携帯は事故率4倍(しんりの手)

検索キーワード:心理学、David Strayer, Frank Drews, William A. Johnston, cell phone, drive, driving, hand-held, hands-free, inattention blindness, University of utah, ユタ大学、inattentional blindness, 非注意性盲目、二重課題、多重課題、認知心理学、短期記憶、長期記憶、作動記憶、作業メモリ、

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